相続財産管理人とは、相続人が存在するか存在しないかが明らかでないときに、利害関係人や検察官の申立により、家庭裁判所が選任する相続財産の管理人のことをいいます。
相続人が存在しないときには、第1順位から第3順位までの相続人全員が相続放棄をしたために、結果的に相続人がいなくなった場合も含まれます。
相続財産管理人は、被相続人(亡くなった方)の財産及び負債を調査の上、原則として財産は換金し、被相続人の債権者など相続債権者に対して必要な弁済を行います。そして、全ての債務を支払った後、残余財産があれば、国庫に帰属させます。このように、相続財産管理人は、相続財産の清算業務を行います。
なお、相続財産管理人の申立先は、被相続人(亡くなった方)の最後の住所地を管轄する家庭裁判所となります。申立の際には、収入印紙や連絡要の切手(予納郵券といいます)、納める必要があります。また、申立後に官報公告費用も必要となります。