不起訴・不起訴処分とは、検察官が刑事事件について、起訴しないと決めること、その決定ないし処分をいいます。
起訴するか、起訴しないか(不起訴処分とするか)は、検察官が判断権を有しています。
不起訴処分は、大きく、起訴が出来ない場合(狭い意味での不起訴処分)と起訴できるけれどもしない場合に分けられます。
起訴ができないため、不起訴処分となる場合として、次の場合があります。
・犯罪の嫌疑がない、または、嫌疑が不十分である場合
・公訴時効や親告罪で告訴がない場合など、訴訟条件を欠く場合
・嫌疑の対象となった事実が犯罪を構成しない場合
・同居の家族間の窃盗事件など、刑が免除される事由がある場合
以上に対し、上記の起訴するための要件は整っているけれども、起訴しない場合を、起訴猶予といいます(刑事訴訟法248条)。
不起訴処分が決まると、逮捕・勾留されている場合、直ちに釈放されます(刑事訴訟法208条)。
また、在宅事件などで被疑者から請求があった場合、当該事件について告訴した人がいる場合には、告知又は通知する義務があるとされています(同法第259条、同第260条、同第261条)。
関連問題 刑事事件・刑事弁護