仮釈放とは、懲役刑または禁錮刑の受刑者を刑期の満了前に仮に釈放する制度をいいます。
仮釈放の要件は、刑法第28条に、次のとおり定められています。
①有期の懲役・禁錮:刑期の場合:3分の1を終えたこと
②無期の懲役・禁錮の場合:10年を経過したこと
③受刑者に改悛の状が認められること
仮釈放は、刑務所内で改善矯正を続けるよりも、社会生活を営ませながら保護観察を通じて指導監督を行った方が、刑罰の重要な目的の1つである受刑者の更正につながる場合があるとして、認められている制度です。
受刑者に、仮釈放を請求する権利が認められているわけではありません。
刑務所の申し出により、地方更生保護委員会が審理を開き、受刑者との面接等の調査を経て仮釈放を決定されます(更生保護法33条〜39条)。
刑務所の申し出により、地方更生保護委員会が審理を開き、受刑者との面接等の調査を経て仮釈放を決定されます(更生保護法33条〜39条)。
仮釈放には、必ず必ず保護観察が付され(同法第40条)、保護観察の遵守事項に違反した場合など、仮釈放を取り消されることもあります(刑法29条1項)。
仮釈放中は刑期が進行しますが、仮釈放が取り消されると、仮釈放中は刑期を務めていなかったとみなされます(同条3項)。
仮釈放中は刑期が進行しますが、仮釈放が取り消されると、仮釈放中は刑期を務めていなかったとみなされます(同条3項)。
なお、仮釈放は、かつては「仮出獄」といわれていましたが、旧監獄法(現:刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律)の改正に伴い、名称が変わりました。
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