コンビニで住民票や印鑑証明書等を取得できる環境が整いつつあります。平成22年2月2日より、関東の一部のセブンイレブンのコンビニで導入されたのを始めとして、以下のコンビニでも導入が進んでいます。
●セブンイレブン
平成22年2月2日より一部の店舗で開始。順次拡大中。
●ローソン
平成25年4月4日から全店舗で対応。
●サークルKサンクス
平成25年5月27日から一部の店舗で開始。今後全店舗で対応予定。
●ファミリーマート
平成25年秋頃に対応予定。
取得できる証明書
住民票、印鑑証明書の他、市区町村によって税の証明(所得証明、市・県民税課税証明書等)や戸籍謄本、戸籍の附票の取得までできるところもあります。これは証明書発行主体である市区町村がコンビニと提携して行っているサービスのため、詳しくはお住まいの市区町村に確認すればよいと思います。
利用できる時間帯
原則年末年始を除く午前6時30分~午後11時までとなりますが、市区町村によって異なる場合があります。
手数料
市区町村ごとに異なりますが、市役所窓口より安い場合があります。
利用するために必要な手続
事前にお住まいの市区町村の市民課窓口にて、住基カードを取得し、窓口で暗証番号を設定する必要があります。
このサービスは、一旦お住まいの市区町村で手続をすれば、全国どこのコンビニでも(対応しているコンビニに限ります)住民票や印鑑証明書などが取得できるため、非常に便利なサービスだと思います。ただし、弁護士や司法書士など「本物かどうか確認する側」にとっては、難しい課題もあります。
通常の市区町村が発行する証明書の用紙は、各市区町村ごとに定めた専用の用紙ですが、コンビニ証明書の用紙はA4の普通紙(コピー用紙)です。おもて面は各市区町村が定めた様式となり、裏面にスクランブル画像(おもて面の情報をスクランブル画像に変換して裏面に印刷します)や偽造防止検出画像、けん制文字、QRコードが印刷されています。
現時点での本物かどうかの確認方法としては、専用の赤外線カメラで確認する方法と、裏面全体をスキャンし、専用のサイトでおもて面を復元して内容が一致するかを確認する方法があります。
これらの方法は、専用の機器や読み取り装置、インターネット環境などが必要となるため、少なくとも事務所外ではその方法を用いるのは難しそうです。
(司法書士 尾﨑政友)