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会社設立シリーズ~⑤公告方法の決め方(平成25年7月9日)

 今回は株式会社の公告方法の決め方についてです。

 

 公告とは、一般的に聞き慣れない言葉ですが、法令などに基づいた特定の事項について、広く一般に知らせることをいいます。株式会社における公告の主なものは決算公告ですが、他にも合併公告、資本金の額の減少公告、解散公告などがあります。

 

 そもそも公告制度は、株主や会社債権者・利害関係人に対し、会社の重要な事項について周知することによって、取引の安全・円滑を確保することを目的としています。

 

 株式会社は、定款において公告方法を選ぶことができます。

 

① 官報公告

② 時事に関する事項を掲載する日刊新聞に掲載する方法

③ 電子公告

 

 通常は、費用が一番安い官報公告を選ぶことが多いと思いますので、中小企業の場合、特にこだわりがなければ、官報公告にすればよいと思います。官報というのは、政府の発行する新聞のようなもので、全国の官報販売所で購入することができるほか、新しいものはインターネットでも検索できます。

 

 なお、③の方法を採用した場合、決算公告において全文の掲載が必要となり、かつ5年分の決算内容を掲載し続ける必要があります。反対に、①と②の方法の場合、決算公告において貸借対照表(中小会社の場合)の「要旨」を掲載すれば足ります(会社法440条2項)。

 

 決算の官報公告は、中小企業の現場ではあまりされていないことのほうが多いように思います。これは、掲載費用(通常の中小企業だと、2枠で6万円くらい)と事務負担が原因と思われます。

 

 法律上は100万円以下の過料を受ける可能性がありますが、実際は適用されているか不明です。中小零細企業が多い実態を考えると、決算公告の掲載方法や費用の点で改善が必要ではないでしょうか。

 

(司法書士 尾﨑政友)

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