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会社設立シリーズ~②本店所在地の決め方(平成25年6月14日)

 シリーズ2回目は、本店所在地の決め方です。

 

 本店所在地として、一般的には、①貸事務所や店舗にする場合、

②自宅にする場合、とが挙げられると思います。以下それぞれの

注意点を記載します。

 

①貸事務所や店舗にする場合

 この場合、最初の契約の段階では、まだ会社ができていないため、

まず個人で契約をした上で、会社ができた後に法人として契約し直す

か、会社の設立登記申請が済んだ段階で正式な契約書を交わすか、の

いずれかになるかと思います。

 

 また、場所の特定として番地以降の○○ビル○階まで入れるかどう

かは自由ですが、通常は郵便物等の問題もあるため、入れることが多

いように思います。

 

②自宅にする場合

 自宅にする場合で問題となるのは、分譲・賃貸マンションの1室を

本店所在地とする場合です。この場合、管理規約等で事務所使用が禁

止されている場合がありますので、事前に確認しておいたほうがよい

でしょう。

 

 また、事務所使用が事実上許されていても、会社登記上の本店所在地

にすることを禁止している場合もありますので、注意が必要です。

 ただし、これはあくまで管理組合等との関係での話ですので、仮に管

理規約等で禁止されていたとしても、登記自体は通ります。

 

 また、所在地の表記方法はある程度自由に決めることができます。

自然人の場合は、役所が住所地を厳格に管理しています。例えば、1丁目

2番3号という住所を、「1-2-3」と住民票に載せたいと申し出ても、

難しいと思います。反対に、会社の場合はそのあたりは割と緩やかです。

 

 なお、最近では、レンタルオフィスやバーチャルオフィスを本店所在地

に登記する例も増えています。バーチャルオフィスなどは便利な反面、

事業実態の審査で銀行口座開設や許認可、助成金がもらえない可能性もあ

りますので、事前に確認しておいたほうが無難です。

 

(司法書士 尾﨑政友)

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