来年4月から消費税が増税される予定です。そのため、今年の秋くらいまでに
マイホームの購入を検討されている方も多いと思います。
確かに、増税によってさまざまなものが値上がりします。住宅本体はもちろん、
住宅ローンの事務手数料、火災保険料、家電などの購入費用など、あらゆるものが
増税の影響を受けます。これらの増税分が不要になる、という点では、間違いなく
増税前に購入するのがお得です。
しかし、注意すべき点もあります。一つは、人手不足の問題です。
これは何かというと、注文住宅の場合、同じ時期に注文が殺到すると、腕のいい
大工さんが確保できない可能性があります。
また、需給の関係で考えると、住宅市場で多くの人が買いたい(需要が多い)
場合、価格が上昇するか、しないとしても値引きなどがなされない(売り手が強気
になる)可能性もあります。
したがって、自分のライフスタイルや資金計画にぴったりの物件が見つかった
場合は別として、そうでない場合は是非とも今買わなくてもいいのかもしれません。
駆け込み需要が終わった後の反動時に、割安な物件をゆっくり探してみるのも賢明
な選択だと思います。
そうはいっても、金利先高感と価格上昇懸念は根強いため、不動産市場は活況の
ようです。これから住宅を買おうと検討されている方は、冷静に自分に合った物件
を見つけてほしいものです。
●参考データ:消費税5%で購入できる条件
① 住宅の引渡し(代金全額支払い)が平成26年3月31日までに完了
② 注文住宅の場合、建築工事請負契約が平成25年9月30日までに完了
※①、②のうち、いずれかを満たせばよい
(司法書士 尾﨑政友)